《あらすじ》
中堅ゼネコンで調達の仕事に就いている健太には、高校時代ともに弓道部で切磋琢磨しあってきた親友の律がいる。
二人の故郷は東京から少し離れた地方都市。
律はその地元の母校で高校教師をしている。
別々の大学に進んで卒業後再会してから早五年、今では健太が仕事の関係で地元を訪れるたび一人暮らしの律の部屋に泊めてもらう仲だ。
そんな健太の心の奥には律への秘めた恋情があった。
東京の大学へ進んだのも自分の思いを断ち切るため。
だが離れても時が経ってもその恋情は消えることはなく、ギリギリの状態で今の距離感を保っている。
一方、律も高校の頃から健太のことが好きだった。
もともと男性に惹かれる傾向のあった律にとって、健太への気持ちは友情ではなく肉欲こみの生々しい恋情…
だが、保守的な田舎町でしかも高校教師という立場ゆえ、その気持ちを健太に知られるのが怖かった。
燻り続けるそれぞれの恋情がある日、ささいなきっかけで暴走を始める…。