植物好きが高じて樹木医となった葛木実はある日、 突然激しい眩暈に襲われ…気づくと砂の大地が広がる異世界にいた。 そこアラバルカはかつて神との契約で緑を失ってしまった国。 植物を甦らせる力をもつ<緑に愛されたもの>である実に、ぜひ力を貸してほしいという。 紳士的でやさしい若き王サディーク。 大胆不敵で頼れる双子の弟イザイル――ふたりから等しく注がれる熱い想いを受けとめながら、 実の波瀾の日々が始まっていく…。