鹿神山に魔王と恐れられる神が現れた。 山を切り崩す工事を始めた人間たちを祟り、幼子まで生け贄として攫って…。 暴走を止めようと鹿神山を訪れた大神惣領アケシノはその正体を知って驚いた。 それは信太村の御槌の十一番目の息子すず、元服後はミヨシと名乗った黒い狐だった。 出会った頃は可愛い仔狐だった弟分。 会うたびに自分に求婚してきたミヨシ…変わってしまった姿に戸惑いながらも、 アケシノはミヨシのもとに留まり…。