《あらすじ》
江戸の材木問屋の跡取り息子、喜之助に拾われた一匹の野良猫――茜と名付けられ、大層かわいがられたが、喜之助は若くして病に倒れ帰らぬ人となってしまう。
「死んだら生まれ変わる。そうすればいつかまたお前に会える」――喜之助のその言葉を信じ、生まれ変わりを探し続けているうちにいつしか数百年が過ぎ、茜は妖になっていた。
そんなある日のこと、茜はひとりの青年に拾われた。名は松屋孝佑。顔は似ていないが喜之助だ、彼の生まれ変わりに違いない。
喜ぶ茜だったが、残念ながら孝佑には前世の記憶はなかった。ちゃんとご飯もくれるしかわいがってもくれるが、ただそれだけ。
もっと特別な存在として孝佑に愛されたい! そう念じていたら、とうとう茜は深夜のいっときだけ人の姿をとれるようになった。
そのうえ、孝佑が男同士のまぐわいをパソコン画面で見ながらこっそり自慰をしているのを知ってしまい、茜は孝佑との交尾をこい願うようになって…。