八十矛神社に代々伝わる憑き物落としの神剣・獅子吼 ――社家である平坂 家次男の保穂は、行方知れずのその神剣を探し求めていた。 四歳の甥、壱 太郎にかけられた呪いを解くためにも…。 そんな折、獅子吼が骨董商を経 て外国人貿易商コンラートの手に渡ったという話を耳にし、 保穂はコンラ ートのもとを訪れるのだが…。 色好みと評判のコンラートは獅子吼の奉納 を乞う保穂に、 七日間続けて会いに来るようにと弄ぶような条件を出し…。