猫の妖精たちが棲む国ケット・シーの三人の王子たち――温和で誰もが次期国王と認める第一王子のヨーセフ、
怜悧な美貌で完璧な王子を演じているが兄弟相手には冷淡な第二王子のニルス。
そして人間との間に生まれたハーフの第三王子ナタル。
ヨーセフの結婚が決まり、そろそろニルスやナタルにもお相手を…と盛り上がる王室で、
耳も尻尾もなく19歳になってもまだ発情期が来ない半端者の自分にナタルはひとり落ち込んでいた。
そんな折、ニルスが発情期のたびに飲む抑制剤の副作用に苦しんでいることを知ったナタルは、
大好きな兄の辛そうな姿に耐えられず薬瓶を盗もうとして逆にニルスに見つかり、無理やり抱かれてしまう。
性欲の発散だけとは思えない、まるで愛されているかのようなニルスとの情交――ナタルは幸福感と罪悪感に苛まれ…。
猫耳ロイヤルラブの行方は…?