陶磁器の修復家として確かな腕を誇る弱冠26歳の青年、織原颯生。
いにしえの美術品を修復し甦らせるという渋い仕事のわりに、天衣無縫で思い込んだら一途な面も…。
ある日、颯生のもとに代官山のお洒落なカフェのオーナーパティシエ・司崎がやってきた。
長身痩躯で端整な顔立ちの司崎に思わずときめく颯生の胸。そんな司崎が修復を依頼してきたのは一枚の思い出の皿だった。
フランスでの修業時代に大切な友人と互いに焼いた皿を交換したというその逸話に、
未だ癒えていない司崎の心の傷を感じ取った颯生は足繁く彼の店を訪れるようになった。
皿だけでなく砕けてしまった司崎の心もこの手で直すことができたら…。
スイーツ好きの愛犬オーディンも巻き込んで、恋心の赴くまま颯生のひたむきなアプローチが続くが…。
パティシエと修復家。年の差ありの職人同士…甘くて苦い恋♪