春を司る女神、佐保姫と同じ名をもつ佐保。
その可憐な容姿のせいで周りからお姫様扱いされるのが嫌で、毒舌を振るっては皆を遠ざけ、唯一心を許せる相手は幼馴染の筒馬と生弓のみ。
そんな佐保が筒馬とともに兄貴分の生弓の通う名門竜三館学園に入学した。
たちまち学園中に広まる「甘い香りの桜の姫君なのに口を開くとラフレシア」の噂。一方、学園を牛耳る第一四二期生徒会会長、諒祐は佐保と筒馬を次期生徒会長と副会長にするべく、右腕である現副会長・生弓を通じて画策。まんまと佐保を自分の配下に収めた。
初めは眼光鋭い諒祐のコワモテぶりにビビったものの、その不器用なあたたかさに触れ、ほどけていく佐保の心。
だが生徒会にはひと月以上欠席を続けている学園一の美人・天堂という謎の副会長がいて、天堂と諒祐は付き合っているという説も。
佐保のなかにもやもやした思いが芽生える。
そんな折、生徒会では春の一大イベント、部活の予算折衝会を迎えることに…。