式神である犬の茜丸とともに陰陽寮に勤める恵良孝保。 ある晩、凄まじい雷が孝保の邸の桜の大樹を引き裂いた。 なにか厭な予感がする――ほどなくして孝保は一人の民間陰陽師と対決することに…。 孝保の技により一旦は消えた謎の陰陽師、朱フツだが…その正体はなんと雷神だった。 「おまえに呪をかけた」――夢の中に現れては孝保を翻弄する朱フツ。 ついには新入り陰陽師として陰陽寮に入り込み、孝保の下につくことになって…。