
≪あらすじ≫
ハンゼルカ王国の雪深い村に母と二人で暮らすミルコは、村人たちに頼まれた雪かきや雑用をこなしながら、いつも美しい歌声を響かせていた。
ある日、突然村長一家が村を出ていき、それからほどなくして新しい領主としてやってきたのは、
冷徹ゆえに「氷雪公」と渾名される美丈夫の軍人・イラリオンだった。
村の打ち捨てられた古い城に住みはじめた彼は「小鳥と呼ばれる者」を探していて、その歌声から自分のことだと名乗りでたミルコは、母とともに城で雇われることになった。
城には鳥籠に入れられたたくさんの数の鳥たちがいて、夜になるとその中の一羽が領主の部屋に届けられる。
領主は部屋から出てくることもなく、使用人たちも皆やる気のない様子。そして一向に終わる気配のない冬……いったい、この城はどうなっているのか。
そんな折、ミルコはついに家令から、領主の『ある秘密』を聞かされて――。