暴力団対策課、通称『組対』に所属する刑事・三宅大輔。
大滝組の若頭補佐・岩下周平の情報をとるために、その舎弟である構成員・田辺と二ヶ月に一度の関係を続けていつの間にか三年が経った。
刑事とヤクザ、利害関係が絡んだ男同士――甘い感情が生まれるはずがないと思っていても、
会えば必ず約束事のように『嫁と別れろ』『自分だけのものになれ』と迫り、ねちっこく自分を抱く田辺に、大輔の胸の奥で疼くこの感情は……!?
そんな折、「岩下結婚」の噂が飛び込んできた。
真相を探るべく田辺と会い、いつものように濃密にして空しい行為に耽った大輔は、
事後、田辺の口から、自分の妻・倫子がクスリの売人と浮気しており、のっぴきならない状況に陥っていることを知らされ……。