≪あらすじ≫
若き司祭ラーシュの運命は、ひとりの少年を救ったことにより動き出した――ラーシュには、
この世界のものではない不思議な言葉を唱えて様々な悪霊を祓うことができる特殊な力があった。
幼い頃に森の中で拾われたラーシュになにゆえそのような能力があるのか、誰にもわからない。
そんなラーシュは、救った少年を前になぜか強い庇護欲に駆られ、所属するロイニー聖堂に連れ帰って養い子にする。
ラーシュがリキャルドと名づけたその少年は、生活面では無能なラーシュの世話係をしながら逞しく成長していき、
ついには聖堂騎士として叙勲されることになった。
だが、彼の赴任先が犯罪者の巣窟である教区であると知ったラーシュは受勲式の当日、
魔物騒ぎに乗じてリキャルドとともに住み慣れた聖堂から逃げ出した。
そうしてふたりは、森で出会った謎の司祭に導かれるまま静かな村へとたどり着く。
そこは緑豊かなまるで楽園のような村だったが……。