《あらすじ》
「負けたら相手の言うことを聞く」…全てはひとつの賭けから始まった。――飲料メーカーに勤める二十七歳の三枝太一は、
途中入社で入ってきたドイツ系ハーフの山田恭一郎に営業トップの座を奪われ、猛然と闘志を燃やしていた。
そんな山田から新規開拓先の企画で勝負を挑まれ負けてしまった太一。
約束通り、恭一郎の指定したホテルの一室に向かったのだが…なぜか押し倒され…翻弄され…気づくと飛行機の中で…。
着いたところはアルプスの麓の小国、リーツェンベルク王国。なんと恭一郎はこの国の王位第一継承者、すなわち王子様だった!
自分を支えてくれる側近のひとりになってほしくて、一目惚れした太一を拉致してしまったと言う恭一郎ことフランツ王子。
やり方はあまりに強引だったが、恭一郎の真摯で熱い思いに心打たれ、
太一は彼とともに『国を動かす』という、この突拍子もない壮大な仕事に懸けてみようと決意するのだが…。